録音によるセッティングと音色研究#2 – B40+V12の音色

こんな記事を書いているくらいだから、そもそもどんな音を目指しているのかというところにも触れておかないといけないですね。

しかし、回答はなかなかに難しいです。
まず、音色について口で説明するのは難しいし、そもそも口で説明できるほど明確なイメージがもてているかというとそうでもない。そして、好みの音色というのもいくつもあって、その時々によって若干出したい音が違っていたりします。

ただ、「この音色は好き」というのはあって、ひとつ言えるのは、Vandorn B40のマウスピース+Vandoren V12のリードの組み合わせ。これがハマったときの音色は私の中では王道です。
しかし逆になかなか思うようにいかないのもこの組み合わせ。
最近ではVandorenのリードの質も以前に比べて落ちているように言われていますし、そもそもV12というのは、音色は良いけれども扱いは難しいほうだと思うのです。
高音の音程は低くなりがちだし、当たりのリードは少ないし、すぐに状態が変わっちゃったりするし。

そんな中で、このときはよかったと思える参考音源が下記です。
録音を再生
オペラで演奏したときのものですが、喉音の実音Fとかもしっかりと鳴りきっていて、吹き込んでも音が開かない。そして、太い音色を保てる。この抜粋した部分では中音域しか使っていないですが、高音域も音程が下がらずに吹ききれました。

このときのセッティングは、以下の通り。

楽器 Buffet Crampon Festival
マウスピース Vandoren B40
リガチャー Rovner Eddie Daniels II Model
リード Vandoren V12 3 1/2
(少し抵抗が強めだったものをかなり吹き込んでへたる寸前で反応が良くなったもの)
録音機材 ?(誰かのビデオカメラ)
録音場所 所沢ミューズ マーキーホール
録音環境 たぶんホール内のかなり遠方から録音

上に書いた通り、V12は育て方が重要だと思います。
うまく選定して、しっかり育てるだけの余裕があれば、いまだに好きなリードではあるんですけど、なにぶんそこまで手間をかけるのであれば、他の練習とかに時間を費やしたりしたほうがよいかな、というのが最近の個人的な感覚です。

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