Low-Cの長いバスクラが5本、並ぶとなかなかの眺めですよね(笑)
うち1本(真ん中)は、個人所有物(私のもの)ですが、、、そして、別の1本(右端)を本日大学時代の後輩がご購入。
私のもの(Crampon)を除いて並んでいるもののうち、3本はBuffet Cramponのもの、1本はHenri Selmerのものです。
基本的にはクランポンから選定のつもりだったのですが、3本から選定できるのは幸せなことです。
今回も、お世話になっている白川先生に選定をお願いしました。
初期印象
まずは後輩が、一通り吹いてみることに。1本目を吹くと、なかなかよい音がします。
しっかりした感じで、コントロールもしやすそうです。
続いての2本目は、音が軽い。
一通り吹いた段階で、1本目のほうが断然優位。
次の3本目。これまたよい音がします。倍音が多く含まれているようで、抜ける音がするとのこと。
この段階で、2本目はあっさり脱落。
1本目と3本目のどちらかだろうということで全会一致。
1本目 v.s. 3本目
1本目と3本目を、今度は先生や私も含めて、マウスピースも何種類か使いつつ吹いて確認。
どちらもよい楽器でした。ほんと、バスクラの進化はすごいんでしょうね。吹きやすいし、よく鳴るし。
キーもまったく違和感なく操作できます。
最終的な印象としては、1本目がちょっと固めの濃い音色になるのに対して、3本目がもう少し余裕の感じられるバランスと反応の良さがあるように思いました。3本目のものに決定。
コントロールのしやすさや、音の抜けといい、よい楽器です。
セルマー
ところで、せっかく出してもらったセルマー、もちろん吹かないわけがありません。
吹いてみると、やはり音色がぜんぜん違いますね。
なんというか、クランポンが「まる」ならセルマーは「しかく」のような。決して悪い意味ではなく、角が立っている音色に感じました。輪郭がはっきりしている、というのかな?
この辺だとかなり好みの問題も入ってきますよね。
キーシステム、以前のセルマーはちょっと難もあったようですが、新型のセルマーはまったく問題なしです。
もちろん、クランポンと比べたらいろいろ感触は違いますが、単に慣れのレベルの問題かと。
吹いていて一番感触に違いを感じたのは、それぞれの手の薬指で押さえるキー。なんか、そのキーのプレートの角度が、指先方向に遠方に傾いているような感じがしました。いや、だから押さえにくいというレベルの話ではないですが。
クランポン v.s. セルマー
さて、クランポンとセルマーを並べて見られるなんて、あまり機会がありません。
楽器好きとしては、、、いろいろ写真を撮ってきました(笑)
比較対象は、Selmer Privilegeです。プレートが貼ってあるCramponと違い、Privilegeは直接管体に刻印されています。
左手の小指で操作するキー群。クランポンに比べて丸っこく、密集しているように感じます。
クランポン。やはり細長い感じ。あと、セルマーに比べて、遠くに行くにしたがって長くなっているように見えます。
セルマー下管の下部。タンポのカップ部分はセルマーのほうが丸みがある感じですね。(写真がぶれまくっててすみません。)
クランポンの下管下部。なんといっても特徴はこの溝でしょう。どんな効果があるのかは不明ですが。。。カップ部分はカクっとしてます。
見た目でかなり違うのが、右手サイドキーの部分。サイドキーのシステムがまったく違うようです。
セルマーは、下管と同様の連結方法なので、構造が複雑です。
対してクランポンは、B♭クラリネットと同じ仕組みなので、すっきりしています。
これが上管上部まで来るので、上管の上部も見た目に違いが発生します。セルマー。ちなみにこの写真の左下にチラッと写っているチューニングの抜き差し機構は、Selmerがネジ止め式なのに対し、Cramponはスライド式(ネジなし)なので、明らかな違いがあります。(写真撮り忘れた。)
クランポンは、縁に溝があるだけで、なんか見た目の印象が違いますね。
あと、吹いていて個人的に明らかに優劣を感じたのは、右手親指の指かけの部分。
セルマーはコルクが付いていてほぼ平らです。
なんとクランポン側の写真を撮り忘れましたが、クランポンは親指にかぶさるように少し下向きにカーブしているのです(コルクなし)。ストラップをかけずに吹くとき、このカーブを利用して楽器を引き寄せられるので、なかなか重宝するのです。左手親指だけの高いドの時など、これがあるとないとで吹きやすさが違ったりします。
ま、ストラップつければなんの問題もないのでしょうが、、、、(私はいつも面倒/動きが不自由になるのでストラップ使ってないのです。)
Alexander Willscher
さて、楽器の話はこれくらいにして、今度はマウスピース。これまでB45を使っていたという後輩は、これを機にマウスピースも変えようと、Vandoren B40とAlexander Willscher 40Bを試奏。(もちろん私も便乗して試奏。笑)
ヴィルシャーとB40、どちらも吹きやすく、よいマウスピースだと思いますが、音の当たり所が違いますね。
そして、音色が違う。印象としては、ヴィルシャーがしっかりと密度が濃く、よく飛びそうな音色。B40はもう少しふわっとして柔らかい感じの音色に感じました。
私はB40を使っていますが、そしてヴィルシャーの音色にも非常に魅力を感じましたが、逆にB40もやはりそんなに悪くはないかな、と。ヴィルシャーの中でもやはり個体差があり、音のポイントが狭くてそこには当てやすいけれども、自由度が低めのものなどもあり。一番吹きやすく、音もしっかりしていたものが後輩の手元に。。。
出してもらったB40の中で一番よかったものも、かなり吹きやすく、一瞬買おうか迷いましたが、今日のところは保留。マッピ買いすぎですから、私。^^;
WoodStone GP(Brass)
さらに、後輩さんはリガチャーも選定。BGのTradition(SP)、Vandoren Optimum、WoodStone GP、WoodStone Silver、GF-Systemを吹いて、WoodStone GPに決まり。
私はWoodStone Silverを使っていてその音色が気に入ってますが、WoodStone GPもすごく音が伝達されている感じがしていて良かったです。
編集後記
大変、長くなりました。。。多少は楽器マニアの参考になるでしょうか?笑
そうそう、購入後、お店で谷尻さんに遭遇。そして先生と中華屋さんでお昼を食べて店を出たときに再度谷尻さんと遭遇(笑)
相変わらず谷尻さんはオシャレに決まってました。。。^^;
いっぱい写真撮ってるなぁ、と思ったら、色々と比べて研究してたんですね~(笑)
いやはや、今日は長い時間本当にありがとうございました!
おかげで一そろい、いいものをそろえることができました♪
どうも~
半分以上、自分の興味と試奏のためにいたようなもんなので、こちらこそありがとうございます(笑)
でも、あの1セットは、なかなか良さそう。良かったね~^^V
ご無沙汰してます♪
クランポンとセルマーの写真付きの比較、分かりやすくて良かったですw
クランポンの溝って、確か長いグラナディラが確保できなくなって、
ショート管ぐらいの長さとエクステンション的なパーツを連結してる
…んじゃなかったでしたっけ?多分、LowEs辺りですよね?(溝)
何年後になるか分かりませんけど、僕もいつか買いたいと思ってますので、
その時は一緒に選定とかお願いしたいです~(´ω`)
お久しぶり~
連結している?
いやぁ、それはさすがに無理なんじゃないかなぁ。
見ても、木の色は同じだし、木目も(溝があるから完全にはわからないけど)つながっていそうに見えるよ。
選定のお付き合いならいつでも~
ま、選定したのはおれじゃなくて先生だけど。^^;
こんばんは。バスクラの試奏は楽しいですね。
例の溝は、ダイさんのおっしゃるとおり、長い木材を確保できないので、継いであるのです。クランポンの技術者から話を聞きました。
ぼくはセルマーユーザーですが、クランポンのグリーンラインなら、乗り換えてもいいかなと思います。セルマーは、ものすごくバスクラらしいいい音がしますが、残念ながら音によってムラがあります。
コメントありがとうございます。
KeNさんのblogはなんども確認させていただいてます。
おかげで、KeNさんの書いている特徴はここに書いてないくらいです。f^_^;
てことは、グリーンラインにはこの溝はないってことでしょうか??
> KeNさんのblogはなんども確認させていただいてます。
> おかげで、KeNさんの書いている特徴はここに書いてないくらいです。f^_^;
きょ、恐縮です(^0^;;;。
> てことは、グリーンラインにはこの溝はないってことでしょうか??
す、鋭いですね。気になりますね。有無を確かめたいです。
グリーンライン、気になりますね。
実物、見たことないので。。。
継ぎ目というのが気になったので、自分のバスクラをじーっと見てしまいました。
かなり難解ですが、確かに木目が違っていそうな部分もあるかも??
裏返しにして筒の裏側から覗きたいです(笑)
写真撮ってみたので今度アップしますね。