録音によるセッティングと音色研究#6 – アルトサックスマウスピース(Meyer / YANAGISAWA / ESM / SELMER)

ESM JAZZを買ってからさらにいろいろ調べていたら、そういえばアルトでのジャズマウスピースの定番中の定番と言われている、Meyerを吹いたことがないことに気がつきました。

そして、、衝動買い(笑)

購入したのは、その中でも一般的な、Meyer 5MMです。さすが、定番と言われるだけあって、この音はよいですね。深くて渋さがあって、いかにも、って感じです。

高音域はちょっと細くなっちゃうけど、ま、それも味かな。
これまで、フュージョンのために派手に鳴らすために、リードはVandorenの赤JAVAを使用していましたが、Meyerには普通のJAVA(緑)の方があうように思います。
赤JAVAのほうが明るくはっきりした音が出るイメージ。

 

せっかくなので、また吹き比べをしてみました。

使用した曲は、前回と同じく、Left Aloneです。ちょっと前のSax & Brassに載っていた曲と伴奏CDの合成です。

楽器 Cannonball A5-B Ice B “The Raven”
マウスピース それぞれ変更
リガチャー それぞれ変更
リード Vandoren JAVA 3
録音機材 Olympus LS-10
録音場所 カラオケ
録音環境 楽器から1.5mぐらいで録音

Meyer 5MM

録音を再生録音を再生(左は最初、右は最後の録音)

マウスピース Meyer 5MM
リガチャー Meyer付属

深くて渋い音がします。
低音は太く、高音は細め。

何より、音色と無骨な感じがよいですね。

かといって、吹きにくいことはなく、反応はよいです。
リードをもう少し厚めのにすると、かすれた感じ、薄めのにするとパリッとした感じになります。かなりリードによる音色の違いもありそう。

他のマウスピースを一回りして帰ってきたら、若干その扱い方の違いによって音色が変わっていたので、両方載せておきました。

そうそう、MeyerはSelmerとほぼ同じ外径に見えますが、Selmer用のWoodStoneリガチャーで確認したところ、Meyerのほうがちょっとだけ横幅が広いようで、そのままでは使えなさそうでした。無理やりはめればはまりそうなくらいですが、リガチャーが曲がってしまうので、オススメしません。というわけで、今回は付属のリガチャーです。

YANAGISAWA METAL 7

録音を再生

マウスピース YANAGISAWA METAL 7
リガチャー Yanagisawa付属品

マウスピースをYanagiswaに変えてみると、少し音が明るくなります。
メタルの中では暗めの音とされるYanagisawaですが、やはりMeyerと比べると明るいですね。

今回は、マウスピースに付属されているリガチャーを使用してみました。

 

そして、このリガチャーをWoodStoneに変えてみます。
録音を再生

マウスピース YANAGISAWA METAL 7
リガチャー WoodStone GP(Brass) Yanagisawaメタル用

さらに明るく、反応がよくなります。
出したい音色や表現によって、どちらを選ぶか検討しないといけないかもですね。

ちなみに、マウスピース、リガチャーは前回と同じですが、リードが違います。この違いによって、音色もかなり変わっているのが分かります。

ESM JAZZ 7

録音を再生

マウスピース ESM JAZZ
リガチャー Woodstone GP(Brass) Selmerラバー用

さて、前回も録音しているESM JAZZですが、今度はリードをVandoren JAVA 3にしての録音です。
前回よりも厚く、やわらかいリードです。

なんと、これだけで、音色の印象も一変。はっきりとした音の輪郭を残したまま、少し落ち着きが出てきました。これもいいですね。

SELMER S90 180

録音を再生

マウスピース SELMER S90 180
リガチャー Woodstone GP(Brass) Selmerラバー用

今回は、前回とさらに異なり、Vandoren JAVA 3での録音です。

続けて聴くと、やはりSELMERだけちょっとサックスが遠くなったように感じます。
音量や録音の距離は他とまったく同じなのですが。

それだけ、内に秘めるタイプなんですね。まぁ、クラシック用のマウスピースですから、、、^^;

JAVAはJAZZ用のリードなので、クラシックで使われるリードよりも腰が柔らかいものとなっています。だからどうしてもこういうマウスピースだと真価が発揮できません。
もっとしっかりしたコシのあるリードをつけて、重く鳴らすべきなんですよね。
今回のセッティングでもぜんぜん軽いです。

いろいろと試していると、クラシカルなサックス演奏はなかなかにハードルが高いような気がしてきました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。