録音によるセッティングと音色研究#4 – リガチャー(WoodStone, Eddie Daniels II, T Series)

たかが締め具、されど締め具。
第四回は、リガチャー君の登場です。

私がいま普段使っているのは、WoodStone の総銀製、ピンクゴールドメッキです。
こちらでも紹介)

多少抵抗はありますが、反応はよく、息の抜けも非常によく、それでいて音がまとまりやすい、よいリガチャーだと思います。

さて、今回は、リガチャーを変えて同じ旋律を吹いてみました。
セッティングなどは下記の通りです。

楽器 Buffet Crampon Festival
マウスピース Alexander Willscher 40B
リガチャー それぞれ変更
リード RICO RESERVE Classic 3.0
録音機材 Olympus LS-10
録音場所 カラオケ
録音環境 楽器から30cmぐらいで録音

ここで使っているマウスピース(40B)は、第三回の、基本的に後半のもの(息の抜けがよいほう)です。

WoodStone 総銀 ピンクゴールドメッキ

さて、まずは、普段使っているWoodStoneの総銀 ピンクゴールドメッキです。
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若干制御しきれていない感じがありますね。
でも息の抜けは非常によいわりに、特に高音の音が暴れにくいように思います。

ちなみにこれを、第三回の前半までのマウスピースで吹くとこうなります。
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やっぱりこっちのほうが音が詰まっていますね。よい意味でも悪い意味でもそう感じます。
密度は濃いけれど、ちゃんと前に飛んでいるかどうかが少々怪しい。
でも、安定性はあります。そして、ちょっと苦しいです。

好き嫌いはおいておいて、ひとまず今回は、抜けのよいほうのマウスピースで、リガチャーの違いを確認してみたいと思います。
再度もとのマウスピースに付け替えて吹いてみました。
これだけでもまたちょっと違っちゃっています。吹き方にも大きく左右されますからね。
ま、そんだけのいい加減なものというのは、ご了承ください。。。
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Rovner Eddie Daniels II

RovnerのEddie Danielsシグネチャモデルです。II とついていないものも以前使っていましたが、圧倒的にIIのほうがよいです。特徴は、皮系なんだけれども、リードと接触する部分は金属になっていて、反応や息の抜け、音の鳴りは非常によい、というところです。
私もしばらく使っていました。より輪郭のある音を求めて金属リガチャーに変えましたが。
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こちらはやはり、一枚膜をかぶせたような、皮系の音色が感じられますね。
WoodStoneよりは多少抵抗があるように感じます。

なんか変な共振が聞こえますが、これはつけ方などのせいだと思うので、気にしないでください。

Tシリーズ・リガチャー ピンクゴールドメッキ

広島交響楽団のクラリネット奏者、高尾哲也さんのオリジナル・リガチャーです。
http://www.h2.dion.ne.jp/~clacla/ligature.htm

見た目は奇抜ですが、なかなか優秀なリガチャーです。
つけ方にちょっとコツがいるのと、マウスピースをはずしたりすると簡単に取れてしまったりという扱い面の問題はありますが、価格も安いし、オススメできる一品です。

メッキが3種類ありますが、まずは一番のベーシックと思われるピンクゴールドメッキから。
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スコープがはっきりした音が出ますね。適度につやもあり、やはりよいリガチャーです。

Tシリーズ・リガチャー 金メッキ

そして、こちらは金メッキ。
ピンクゴールドメッキよりも、明るくきらきらした音色になります。抵抗も若干少ないように感じます。
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今回のセッティングはもともと軽めなので、金メッキだと全体的に軽すぎに感じます。

Tシリーズ・リガチャー ロジウムメッキ

銀色ですが、「ロジウム」メッキです。白金(プラチナ)に近い素材のようです。
そのためか、他のメッキに比べて少し高くなっています。
高尾さんのページには、「ロジウムは吹奏感が非常に楽です。」とありますが、私の中では、一番抵抗も大きいように感じました。その代わり、音のまとまりや艶はこれが一番好きです。ちょっと落ち着いた感じながら、しっかり芯を持った音がするように思います。
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今回試したのはどれも人にオススメ出来るリガチャーたちです。
みなさまにあうリガチャー探しの参考にでもなれば。。。

あ、どれも一発録音なので、演奏には問題がいろいろありますが、気にしないでもらえたら幸いです。。。><

録音によるセッティングと音色研究#4 – リガチャー(WoodStone, Eddie Daniels II, T Series)” への1件のフィードバック

  1. フェスティバルに合うリガチャーを検索していて辿り着きました。
    リガチャーを次々に変えての演奏、画期的な取り組みで素晴らしいと思います!
    同じ楽器でもリガチャーによって違うものですね。
    参考になりました!

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